『パディントン 消えた黄金郷の秘密』、ペルーでの新たな冒険が話題に
パディントン、故郷ペルーで秘められた謎と大冒険を追う
「パディントン」シリーズの新たな章が幕を開ける──その舞台は、パディントンが生まれ育ったペルー。映画『パディントン 消えた黄金郷の秘密』は、2025年5月9日に日本全国で公開される。ロンドンでの紳士的な生活から一転、パディントンはペルーのジャングルでかつてない冒険へと足を踏み入れる。彼の故郷で、どんな物語が待ち受けているのか。
ルーシーおばさんの謎の失踪
物語の発端は、パディントンが「老グマホーム」で暮らすルーシーおばさんを訪ねるために、ブラウン一家と共にペルーへ向かうところから始まる。しかし、おばさんは姿を消しており、残されたのは眼鏡と腕輪、そして一枚の地図。まるで古代の宝探しのようなこの地図は、インカの黄金郷へと続く手掛かりだ。映画では、このミステリアスな失踪事件を軸に、パディントンの新たな冒険が展開される。
冒険心あふれる物語とその背景
『パディントン』シリーズは、世界40カ国語に翻訳され、3,500万部以上の売り上げを誇る児童小説を原作としている。その実写映画版は2作を合わせて約900億円の興行収入を記録している。今作の最大の魅力は、やはりその舞台設定にある。インカ帝国の神秘とジャングルの自然が交差するペルーは、冒険譚にはうってつけのロケーション。パディントンは、都会の生活で失った野生の感を取り戻すために奮闘し、時にはコミカルに、時にはスリリングに、観客を楽しませてくれる。
新たな顔ぶれとシリーズへの期待
今作では、ブラウン夫人役にエミリー・モーティマーが新たに加わり、既存のキャストと共に物語を彩る。監督は、シリーズ初参加となるドゥーガル・ウィルソンが務め、脚本はシリーズ常連のポール・キングが手掛けた。キャストとスタッフの新旧の融合がどのように作品に影響を与えるのか、ファンの期待は膨らむばかりだ。
パディントンの冒険は、単なるファンタジーにとどまらず、家族や故郷、そして自らのルーツを探求する旅でもある。故郷ペルーでの冒険は、パディントン自身のアイデンティティを見つめ直す機会となるだろう。彼の姿を通じて、観客もまた、忘れかけていた大切なものを思い出すきっかけになるかもしれない。
特報映像に見るパディントンの魅力
特報映像では、パディントンの愛らしい姿が存分に描かれている。ロンドン・パディントン駅でのドタバタ劇や、ジャングルでの奮闘ぶりは、彼の“おっちょこちょい”で“礼儀正しい”性格を余すところなく表現している。映像の後半では、『インディ・ジョーンズ』シリーズを彷彿とさせるアクションシーンが続き、都会っ子のパディントンがどのようにして野生の勘を取り戻していくのか、その過程が描かれる。
映画『パディントン 消えた黄金郷の秘密』は、未知の世界への扉を開く冒険譚でありながら、ファミリー映画として心温まるメッセージが込められている。パディントンと共に、観客は笑い、驚き、そして感動するだろう。
本作が描くのは、ただの冒険ではない。パディントンの故郷での旅は、彼にとっての“第二の家”を見出す旅でもある。彼の物語がどのように展開し、どんな結末を迎えるのか。観客はその答えを心待ちにしているだろう。映画の公開が待ち遠しい。
[鈴木 美咲]