日産がシーマで復活!高級セダンと未来ビジョンの融合
日産の復活への道筋――高級セダン「シーマ」と未来のビジョン
シーマの復活と高級セダンの意義
シーマは、日産の歴史の中で象徴的な存在だった。筆者の先輩が退職金で購入したF50シーマにまつわる思い出が示すように、この車はただのラグジュアリーセダンではなく、誇りや憧れの象徴だった。高級セダンは、気軽に手に入るものではないし、燃費も良くはないが、その存在感や細部へのこだわりが多くの人を魅了してきた。
今、日産が直面しているチャレンジは、ただの復活ではなく、ブランドとしての再定義である。シーマの復活は、その第一歩として象徴的である。過去の栄光を再び手に入れるためには、シーマが持つ高級感と新しい価値を融合させる必要があるだろう。例えば、2014年に発表されたインフィニティ「Q80インスピレーション」のデザインを取り入れることで、過去と未来を繋げることができるかもしれない。
SEMAショーでの大胆なアプローチ
特に、Z レジェンド アクセサリーパッケージ コンセプトは、レトロな雰囲気と最新の技術を融合したもので、日産が持つデザイン力と技術力を再確認させるモデルだ。これらのカスタムカーは、日本市場においても導入が期待される。しかし、こうした大胆なアプローチが、日産のブランドイメージをどう変えるかは今後の課題である。
キャラバンの「DISASTER SUPPORT SPEC.」――移動オフィスの未来
さらに、日産はキャラバンをベースにした「DISASTER SUPPORT SPEC.」というコンセプトカーを発表した。これは、災害時に移動オフィスとして活用できるという新しい提案である。商用バンとしてのキャラバンは、すでに広い室内空間と実用性で評価されているが、この新しいコンセプトは、それをさらに進化させたものだ。
災害時の支援車両としての機能を持つこのモデルは、企業や自治体からの高い関心を集めている。移動しながらもオフィス機能を備えたこの車両は、未来の働き方や緊急時の対応を見据えたものだ。日産がこうした新しいニーズに応えることで、再び市場において存在感を示すことができるかもしれない。
[山本 菜々子]