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2024年12月25日 18時11分

坂東龍汰と西野七瀬が共演、愛と喪失を描く『君の忘れ方』が話題に

坂東龍汰と西野七瀬が描く、愛と喪失の物語『君の忘れ方』

映画は、婚約者を事故で失った昴が、悲しみの中からどのように立ち直っていくのかを描いたヒューマンドラマです。悲しみに寄り添う「グリーフケア」というテーマを通じて、人間の深い感情を探求しています。クランクイン前に撮影された数々の写真は、映画の重要な要素として登場し、特にクリスマスを祝う2人の幸せな日々が切り取られています。

坂東龍汰と西野七瀬、初対面での挑戦

撮影初日に初対面を果たした坂東と西野。しかし、彼らはその日からすぐに8カ所ものロケ地を巡り、まるで長年の恋人のように息の合った写真を撮影しました。撮影の舞台は河原や公園、バリ料理レストランなど、どこかノスタルジックで心温まる場所ばかり。初めての共演とは思えないほど自然体で、幸せに満ちた日々を見事に表現しています。

坂東は、この撮影で撮った写真を携帯電話の待ち受けにしていたそうです。これにより、彼は演じる昴の心情に深く寄り添い、現実の生活でも亡き恋人を悼む昴の気持ちを体現していました。このような役作りの努力は、観客にとってもキャラクターの感情がよりリアルに伝わる要因となるでしょう。

グリーフケアが繋ぐ心の再生

このテーマは、現代社会において非常に重要です。私たちはしばしば、悲しみを自分だけで抱え込んでしまうことがあります。しかし、映画が示すように、他者とのつながりや共感を通じて、人は新たな一歩を踏み出す勇気を得ることができるのです。

作道雄監督の繊細な演出

脚本と監督を務めた作道雄氏の手腕は、すでに国際的にも高く評価されています。彼の作品は、人と人との繋がりをテーマにしており、今回の『君の忘れ方』もその例に漏れません。彼の演出は、観客に静かな感動を与え、見る者に深い余韻を残します。

作道監督は、坂東と西野の初共演となる本作で、2人の自然な関係性を引き出すために多くの工夫を凝らしました。クランクイン前に1日かけて撮影された1000枚以上の写真は、その一環です。これらの写真が映画の中でどのように活用されるのか、観客の期待を膨らませます。

この映画を通じて、観客は愛と喪失の物語に深く引き込まれるでしょう。そして、日常の中で忘れがちな、人間同士の温かい繋がりを改めて感じることができるはずです。『君の忘れ方』は、観る者に静かで力強いメッセージを届ける作品として、多くの人々の心に残ることでしょう。

[松本 亮太]

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