カワサキ ニンジャZX-25R SEがもたらす新たなバイク体験
新世代の咆哮、カワサキ ニンジャZX-25R SE/KRTエディションがバイク市場に新風を吹き込む
バイク愛好者なら誰もが知るカワサキのブランド。その中でも、ニンジャシリーズは特に人気が高い。2021年に登場したニンジャZX-25R SEは、その名に恥じない革新をもたらした。その特筆すべき点は、250ccクラスでの4気筒エンジンの採用である。このエンジンは、まるでオーケストラの演奏のように、高回転でのサウンドがライダーの心を揺さぶる。2023年モデルでは、排出ガス規制への適合を果たしながらも、最高出力と最大トルクを向上させるという、まさに技術の結晶ともいえる進化を遂げている。
ライダーたちはこのモデルのどこに魅力を感じるのか――それは、単なる移動手段を超えた「走る喜び」に他ならない。例えば、2万rpmまで刻まれたタコメーターを目にしたとき、まるでバイクが自らの限界を試しているかのような感覚に陥る。それは、単なる数字ではなく、ライダーとバイクが一体となる瞬間を象徴しているのである。
懐かしの名車、ホンダCBR400Fの再評価とその背景
一方で、80年代に登場したホンダCBR400Fは、再びスポットライトを浴びている。1983年にリリースされたこのモデルは、当時のバイクブームの中で一時代を築いた。四輪でも有名なホンダのVTEC技術の元祖ともいえる「REV」システムを搭載し、当時としては画期的な性能を誇った。しかし、当時の開発競争の激しさから、CBR400Fは長く市場に留まることはなかった。
愛車売却の新潮流とその課題
バイクの購入や売却は、多くのライダーにとって重要な決断である。特に、手放す際には少しでも高く売りたいと考えるのが自然だ。しかし、愛車が特別な人気モデルでない場合、その価値を最大限に引き出すのは難しい。筆者が所有していた2001年型カワサキZX-9Rの売却を例に取ってみよう。このモデルは、走行距離が短くコンディションも良好であったが、特注の塗装が査定に影響を及ぼした。
バイクは単なる移動手段を超え、ライダーにとっては人生の一部とも言える存在である。カワサキの新しいニンジャZX-25R SEが示すように、技術は進化し続け、過去の名車であるホンダCBR400Fが再び脚光を浴びるように、バイクの魅力は時代を超えて受け継がれていく。愛車との別れもまた、新たな出会いへのステップであり、その過程で得られる経験は、ライダーとしての人生を豊かにする要素の一つである。
[佐藤 健一]