高校サッカー選手権:青木嘉宏が加藤超えを目指す挑戦
高校サッカー選手権:青木嘉宏選手が見せた“加藤超え”の挑戦
全国高校サッカー選手権が熱気に包まれる中、帝京大可児高校の2年生MF青木嘉宏選手が、先輩エースのFW加藤隆成選手を“友好的”ライバルと見なして挑んだ試合で、輝かしい2得点を挙げました。この試合では、青木選手が自身の成長を示すとともに、チームの今後を占う上で重要な試合となりました。
試合は12月31日に行われた2回戦で、帝京大可児が大分鶴崎高校を5-1で破りました。シード校として迎えた大会初戦で、青木選手は「加藤隆成くんを超えたい」という強い意志を胸に挑みました。試合開始から22分、加藤選手が鮮やかなゴールで先制点を決めると、青木選手にもその意志がさらに燃え上がります。「加藤、加藤」と称賛される先輩を超えるために、青木選手は切磋琢磨する姿勢を見せました。
ピッチ上の熾烈な競争と友情
後半、青木選手はその意欲を結果に結びつけました。後半20分、中村一輝選手からの浮き球パスを受けてペナルティエリア内に抜け出し、冷静にゴールを決めると、さらに6分後には見事な“股抜き”シュートで2点目を挙げました。このゴールは、彼が「加藤選手を超えたい」という目標を実現するための大きな一歩となりました。
試合後、青木選手は「加藤くんを超えたいと思ってやっているので、隆成くんより上で嬉しい」と語り、そのライバル意識を隠さずに表現しました。しかし、ピッチ外では加藤選手とは良好な関係を保っており、「憧れの存在」として感謝の気持ちを述べています。このようなライバル関係が両選手の成長を促し、チーム全体のレベルアップにもつながっているのです。
個性を磨く青木選手の未来
青木選手は得点以外の面でも自らの強みを認識しています。「得点能力では加藤くんには及ばないかもしれないけど、パスやオフザボールでの動き、ゴール前での落ち着きは自分のほうが長けていると思う」と語り、今後も自らの長所を伸ばすことに意欲的です。彼のような選手が成長を続けることで、帝京大可児のサッカーはますます磨かれていくことでしょう。
そして、青木選手は将来に向けてプロサッカー選手になる夢を持っており、そのために今の高校サッカー選手権が重要なステップであると考えています。「得点も取れるし、アシストもできて、ボール保持もできる選手になりたい」と語る彼は、まさにその夢に向かって邁進しています。
サッカーは個々の才能が輝くスポーツでありながら、チーム全体の連携が求められるゲームです。青木選手と加藤選手のような切磋琢磨の関係は、チームを強くし、より高い目標に向かって進む原動力となります。これからも彼らの成長を見守り、日本一を目指す戦いに期待したいところです。
[山本 菜々子]