朝倉未来 vs 平本蓮再戦発表:RIZIN DECADEで格闘技界が揺れる
朝倉未来 vs 平本蓮の再戦発表:格闘技界に巻き起こる波紋
年末の格闘技イベント「RIZIN DECADE」で発表された朝倉未来と平本蓮の再戦は、ファンのみならず格闘技界全体に大きな波紋を巻き起こしています。この試合は、2023年5月4日に東京ドームで「THE MATCH2」の名のもとに行われることが決まりました。しかし、その背景には様々な複雑な事情と意見の食い違いが存在しています。
再戦の経緯と反応
昨年7月に行われた試合で、平本蓮が朝倉未来を1ラウンド138秒でTKO勝利したことは記憶に新しいです。その後、朝倉は引退を示唆しましたが、今回の再戦発表により、彼の引退は事実上撤回される形となりました。RIZINの榊原信行CEOは、この再戦がファンの声に応える形で決定されたと説明していますが、平本自身はSNSで不満を露わにしています。
平本は再戦について「大人の事情で決まった」とし、興行的な理由が大きな影響を与えたことを示唆しました。彼は本来、他の強豪選手との対戦を希望しており、再戦が自身のキャリアにどのように影響を及ぼすのかについて懸念を表明しています。
ネーミングへの異議と格闘技界の声
再戦に関する物議は試合自体に留まらず、「THE MATCH2」という大会名にも及びました。プロボクシングの那須川天心は、このネーミングに対して異議を唱えています。彼にとって「THE MATCH」は、かつて自身と武尊が行った立ち技の頂上決戦を象徴する特別なものだったため、それを引き継ぐ形で今回の再戦が命名されたことに違和感を抱いたのでしょう。
また、格闘技コミュニティ内でも様々な意見が飛び交っています。クレベル・コイケは、二人の再戦を「くだらない」とまで言い放ち、その試合をエンターテインメントとしては受け入れられるものの、真のチャンピオンを決める戦いとは見なしていません。これに対し、榊原CEOは「公明正大でモヤモヤ感のない形で進められるように」と厳正なドーピング検査を試合前に実施することを約束しました。
ファンの視点と今後の展望
さらに、再戦の発表直後から平本がSNSで連発した不満の投稿は、今後の試合にどのような影響を及ぼすのかも気になるところです。彼はUFCへの挑戦を表明しており、RIZINとの関係がどのように展開していくのか、注視していく必要があります。
また、新たなドーピング検査や試合運営の透明性がどれほど確保されるのかも、ファンの信頼を取り戻すための重要な側面です。榊原CEOが言及したように、再戦が「公明正大」に進められることができれば、ファンのモヤモヤ感を払拭し、再び格闘技界を盛り上げるきっかけとなるかもしれません。
[佐藤 健一]