スポーツ
2025年01月03日 06時10分

青学大・原晋監督の成功を支える「監督の監督」、妻・美穂さんの役割とは

青学大・原晋監督を支える妻の役割と夫婦の絆

箱根駅伝の舞台裏では、選手たちの活躍の陰に、彼らを指導する監督と、その監督を支える存在があります。青山学院大学の陸上競技部を率いる原晋監督は、その一例に過ぎません。彼の背後には、監督を支える「監督の監督」、妻の原美穂さんがいます。彼女の支えなしでは、青学の常勝軍団は成立しなかったかもしれません。

「監督の監督」という役割

原晋監督は、妻の美穂さんのことをしばしば「監督の監督」と称します。これは単なるウケ狙いの発言ではなく、彼の本音を反映したものかもしれません。監督としての彼の姿勢は、学生たちと共に歩む中で培われたものですが、その過程で彼を支え、時には厳しく指摘する役割を果たしてきたのが美穂さんです。彼女は「監督のプライドを守るのではなく、学生を強くすること」が彼の仕事であると指摘し、原監督にとって必要なことを常に伝えてきたのです。

美穂さんによれば、原監督は負けず嫌いであり、エリートランナーでなかった自分自身に対するコンプレックスを抱えています。そのため、当初は他の監督の意見を聞くことを拒んでいた時期もありました。しかし、彼女の指摘を受け入れることで、監督としての成長を遂げ、現在では他の監督や様々な人々から学ぶ姿勢を持つようになりました。

学生を自律させる指導法

原監督の指導法は、単に厳しさを押し付けるものではありません。彼は学生たちが自らの意思でルールを作り、それを守ることで自律することを重視しています。始めは自由な雰囲気の中で、夜遅くまで遊ぶ学生たちの姿も見られましたが、ある時期から学生たち自身が「このままでは箱根駅伝に出られない」と自覚し、規律を求めるようになりました。

「自分たちが決めた」と思えるように仕向けることで、学生たちはより強い意志を持ってルールを守り、結果として強いチームへと成長していきました。これは、指導者が頭ごなしに命令するのではなく、学生たち自身に考えさせ、行動させるという、原監督独自の指導法が功を奏した結果です。

夫婦の役割分担と共通の目標

原夫妻の関係は、「監督と寮母」という役割を超えて、深い絆で結ばれています。彼らは、学生たちの成長を第一に考え、役割を分担しながら共に目標に向かって進んでいます。美穂さんは、学生たちの生活面のサポートをしつつ、原監督の姿勢や考え方を冷静に見守り、必要な時には指摘をする役割を担っています。

彼らの関係は、家庭内におけるパートナーシップの理想像とも言えるかもしれません。お互いの役割を尊重しつつ、共通の目標に向かって協力し合う姿勢が、青学大陸上競技部の成功の一因であると考えられます。

箱根駅伝という大舞台で、青山学院大学がどのような走りを見せるのか。その裏には、原夫妻のような支え合う存在があることを知ると、また一段と興味深く感じられるのではないでしょうか。彼らの物語は、単なるスポーツの成功談にとどまらず、人生の様々な場面での人間関係やコミュニケーションの在り方についても示唆を与えてくれます。

[鈴木 美咲]

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