モハメド・サラー、リヴァプールでの「ラストイヤー」への決意
モハメド・サラー、リヴァプールでの「ラストイヤー」に込める思い
2017年にローマからリヴァプールに加入して以来、サラーはチームの顔として数多くの栄誉を手にしてきました。2019年にはチャンピオンズリーグ制覇、そして翌シーズンにはプレミアリーグ優勝を果たしました。これらの成功を経て、サラーはリヴァプールのファンにとってなくてはならない存在となっています。今季も公式戦で20ゴール17アシストを記録し、リヴァプールの首位争いを牽引しています。
「最後の年」への思いと挑戦
サラーのコメントからは、今シーズンがリヴァプールでの「最後の年」になるかもしれないという覚悟が伝わってきます。彼は「これまでのインタビューではチャンピオンズリーグ優勝を目標に掲げてきたが、プレミアリーグでの優勝をこんなにも強く望むのは初めてだ」と語り、その理由について「前回の優勝を思うように祝えなかったからだ」と続けました。
コロナ禍での優勝という特殊な状況が、彼の中に消化しきれない思いを残したのでしょう。街のために、ファンのために、サラーはもう一度、正しい形での祝福を願っています。それが彼にとっての「置き土産」となり、アンフィールドに別れを告げる理由になるのかもしれません。
契約延長の行方と新天地の可能性
しかし、サラーとリヴァプールの契約は今夏で満了を迎えます。契約延長の交渉は停滞しており、サラー自身も「進展はない」と明かしています。彼は1月から他クラブとも自由に交渉できる立場にあり、この状況が彼の心にどれほどの影響を与えているのかは計り知れません。
サラーが示すプロフェッショナリズム
サラーは去就問題に揺れながらも、ピッチ上でのプレーへの集中を失っていないと強調します。「契約についてストレスを感じるよりも、信じられないシーズンだったと言いたい」と語る彼の姿勢は、プロとしての誇りを感じさせます。
現在、プレミアリーグはアーセナルやチェルシー、マンチェスター・シティといった強豪がしのぎを削る厳しい競争の場です。そんな中でサラーは「簡単なことではない」としながらも、「集中し続け、ハードワークを続けることで最終的に優勝できることを願っている」と語ります。彼の言葉には、どんな困難も乗り越えてきた経験と自信がにじみ出ています。
[佐藤 健一]