南野拓実、モナコでの奮闘とカタール再訪の意義とは?
モナコの南野拓実、PSGに敗北も高評価を獲得
フランス・スーパーカップ「トロフェ・デ・チャンピオン」がカタールのドーハで行われ、日本代表MF南野拓実が所属するモナコは、パリ・サンジェルマン(PSG)に0-1で敗れました。この試合は、フランス代表FWウスマン・デンベレが後半ロスタイムに決勝ゴールを決め、PSGが勝利を収めました。南野はフル出場し、その活躍ぶりが現地メディアで一定の評価を得ています。
南野は試合中、精力的に動き回り、前線での存在感を示しました。彼のパフォーマンスは『Footmercato』で「6.5」と評価され、「この日本人はパリを震え上がらせることができなかった。この29歳はドンナルンマを2度脅かしたものの成功せず。ボールを持ってもドリブルは不発で2度とも失敗。とはいえ、相手を脅かす場面もあった」と記されています。一方、『Homme Du Match』では「7.0」と高評価を受け、「モナコのなかで自由に振る舞ったこの日本人は、目立っていた。優れたプレッシングの持ち主である攻撃的MFは敵陣でいくつかボールを回収した」と評価されています。
カタールとの縁と再訪の意義
南野にとって、カタールは特別な場所です。彼は過去に2016年のリオ五輪最終予選、2022年のカタールW杯、2024年のアジアカップと、カタールでの大会に4度目の参加となります。特に22年のカタールW杯では、日本代表としてドイツやスペインとの試合で勝利するも、クロアチアとのラウンド16でPK戦に敗れ、自身もPKを失敗するという「人生最悪」の敗北を味わったことが記憶に新しいです。しかし、今回のモナコでの再訪に際しては「新鮮な気持ちでした。代表で来るのと、チーム(モナコ)で来るのは違うので。すごく町もいい雰囲気ですし、W杯の影響もあると思いますけど全てが新しくて。ポジティブな雰囲気しかないので、僕としてはすごく好きです」と語っています。
この試合は、スタジアム974で開催され、3万9682人の観客が集まり、熱気に包まれたビッグマッチとして盛り上がりました。南野は「いつもここ(カタール)の雰囲気はいいし、今日も思ったより観客が入って、いい雰囲気の中でプレーすることができて、非常にいい経験になりました。しかし最後のところで負けてしまったので、悔しい気持ちが強いです」とコメントしています。試合の結果に対する悔しさは隠せませんが、カタールという国には好印象を持っているようです。
南野拓実の今後とモナコの課題
一方、モナコにとっては、選手個々のパフォーマンスだけでなくチーム全体としての戦術の見直しが必要かもしれません。PSGのような強豪チームに対して、最後まで集中力を保ちつつ、必要な場面で得点を奪う力が求められます。特に、試合の終盤での粘り強さや勝負強さを身につけることが、今後の課題となるでしょう。
[田中 誠]