スポーツ
2025年01月06日 09時10分

ラニエリ監督、ローマ・ダービー無敗伝説を継続

ラニエリの“ダービーマン”伝説を支える背景に迫る

イタリア・セリエAの第19節で、ローマがラツィオを2-0で下し、ローマ・ダービーでの無敗伝説を継続しました。この試合は、ラニエリ監督の3度目のローマ指揮でのダービー戦全勝記録を支えるものとなり、彼が「ダービーマン」と称される所以を再び証明しました。しかし、この結果は単なる試合勝利以上のものを示唆しています。ラニエリ監督の持つ戦術的な深みと、選手たちのメンタル的な変革が、ダービーでの勝利を可能にしているのです。

ラニエリ監督の“ティンカーマン”から“ダービーマン”への進化

クラウディオ・ラニエリ監督は、かつてレスター・シティをプレミアリーグ優勝に導いた際、その頻繁な選手や戦術の変更から「ティンカーマン(壊れた修理工)」と呼ばれていました。しかし現在では「ダービーマン」としてその名を馳せています。特にローマ・ダービーにおいては、彼の手腕が絶大な効果を発揮しています。彼の采配の基本には、選手たちのメンタル面での準備があり、試合前に選手たちが緊張せず全力を出せるように、冷静さを保たせることを重要視しているのです。

ラニエリ監督が再びローマの指揮を執った背景には、今季の不調がありました。シーズン開始から監督が2人解任され、チームは混乱状態にありました。しかし、ラニエリ監督の就任後、ローマは着実に成績を上げ、今回のダービー勝利で10位に浮上しました。ラニエリ監督の存在が、どれほどチームにとって重要であるかを証明する結果となっています。

ダービーの記憶とメンタル強化

特に、サレマーカーズ選手のコメントからも分かる通り、ラニエリ監督のもとで選手たちはチーム全体のメンタルをリセットし、再び一体感を取り戻しています。このメンタルの変革が、選手たちにとっての大きなプラスとなり、ダービーでの勝利を支えているのです。

ラツィオの課題とダービーの未来

一方、ラツィオは今シーズンの好調を維持しているものの、ダービーではその勢いを発揮しきれませんでした。特に、試合中に一度もローマの守備を崩すことができなかった点は、今後の課題として浮き彫りになっています。ラツィオがスクデットを目指すためには、ダービーのような大一番での勝利が必須です。

[山本 菜々子]

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