国際
2024年11月29日 06時18分

韓国人気グループNewJeansが契約解除!ADORとの亀裂が決定打に

韓国の人気グループNewJeansが契約解除を宣言:業界内の権力闘争が背景に

韓国のアイドルグループNewJeansが28日、ソウルで緊急記者会見を開き、所属事務所ADORとの専属契約を解除すると発表しました。NewJeansのメンバーは「信頼関係が破綻している」と述べ、契約解除の決断に至った経緯を説明しました。この背景には、ADORの前代表であるミン・ヒジン氏と親会社であるHYBEとの対立が深く関わっているとされています。

信頼関係の喪失とその影響

今回の契約解除は、NewJeansのメンバーにとって非常に大きな決断でした。事務所との信頼関係が完全に崩れたとする彼女たちの主張は、単なる感情の問題ではありません。ミン・ヒジン氏が今年4月にHYBEから背任の疑いで告発され、ADORを去ったことが、メンバーと事務所の関係に亀裂を入れました。ミン氏を慕っていたNewJeansのメンバーは、彼女の復帰を求めるも事務所側はこれを拒否し、最終的に契約解除という形に至ったのです。

メンバーの一人、ハニさんは「ここに残るのは時間がもったいなく、精神的な苦痛も続く」と述べ、事務所内での職場いじめを訴えていました。このような内部の問題が表面化することにより、事務所とアーティストとの信頼関係がさらに悪化したことが見て取れます。

業界に与える影響と今後の展望

NewJeansの契約解除は、韓国のエンターテインメント業界においても大きな波紋を呼んでいます。HYBEは世界的に成功を収めているBTSを擁する大手芸能プロダクションであり、その傘下であるADORが抱える問題は業界全体に影響を及ぼす可能性があります。特に、今回の契約解除により、他のアーティストや業界関係者が事務所の方針や経営スタイルに対して疑問を抱くことになるかもしれません。

また、NewJeansのような人気グループが契約を解除した場合、ファンの反応や支持が今後の彼女たちの活動にどのように影響するかも注目されます。グループ名や楽曲の権利問題が今後の活動の障害となる可能性もありますが、メンバーたちは「NewJeans never dies」と語り、前向きな姿勢を見せています。彼女たちが新たな形で活動を再開するためには、法的な問題をクリアし、新しい事務所やプラットフォームを見つける必要があります。

アーティストと事務所の関係性

今回の件を通じて浮き彫りになったのは、アーティストと事務所の関係性の脆弱さです。特にK-POP業界では、事務所がアーティストの活動に大きな影響力を持つことが一般的です。しかし、アーティスト自身の意見や意向がどれだけ尊重されているかが、今後の業界の課題として浮上してくるでしょう。

アーティストが自らのキャリアをどのように管理し、進めていくかは彼ら自身の選択であり、大きな責任も伴います。NewJeansのメンバーが今回の決断に至った背景には、彼女たちの強い意志と自立心が感じられます。彼女たちが今後どのような道を歩んでいくかは、ファンのみならず業界関係者も注目するところです。

結論として、NewJeansの専属契約解除は、韓国のエンターテインメント業界におけるアーティストと事務所の関係性や、業界内の権力闘争の影響を考える上で重要なケーススタディとなるでしょう。彼女たちがこの困難を乗り越え、新たなステージで輝きを放つことを期待しています。

[高橋 悠真]