「ふてほど」が新語・流行語大賞に!大谷翔平の「50-50」も話題に
「ふてほど」が2024年新語・流行語大賞に輝く:時代を映す言葉たち
毎年恒例の「2024ユーキャン新語・流行語大賞」が発表され、今年の大賞はTBSのドラマ『不適切にもほどがある!』に由来する「ふてほど」が選ばれました。この結果に、世間からは驚きと納得の声が上がっています。ドラマの中での昭和と令和のギャップを象徴するこの言葉は、世相を見事に反映しています。
大谷翔平の「50-50」とは?
一方、トップテン入りを果たした「50-50」は、ドジャースの大谷翔平選手が達成した前人未到の偉業、50本塁打・50盗塁を指します。彼の活躍が世界的に話題になり、野球ファンのみならず、多くの人々の心をつかみました。しかし、残念ながら大賞には届かず、ネット上でも「野球を知らない人には響かないのかも」といった声が見られました。大谷選手の偉業は、野球界における新たな歴史の1ページを刻むものであり、今後のさらなる活躍にも期待が寄せられています。
「ふてほど」という言葉が持つ意味
今年の大賞を受賞した「ふてほど」は、阿部サダヲさん主演のドラマで、昭和から令和にタイムスリップしてきた「ダメおやじ」を描くコメディーから生まれた言葉です。昭和の価値観を象徴するキャラクターが、現代のコンプライアンス意識の高まりを背景に「不適切にもほどがある」とされる様子が視聴者の共感を呼びました。このドラマの脚本を手掛けた宮藤官九郎さんは、「言葉の保管庫」としての役割を担うことを意識しつつ、時代の風刺を込めた作品を生み出しています。
流行語大賞に見る世相の変化
流行語大賞には、社会問題や文化的トレンドが色濃く反映されます。今年のトップテンには、政治や経済に関連した言葉も多く見られます。「裏金問題」や「ホワイト案件」といった言葉は、政治資金規正法違反や闇バイトの問題を象徴しており、社会の暗部を浮き彫りにしています。これに対して、ポジティブな話題となった「初老ジャパン」は、平均年齢が40歳を超える日本代表チームがパリ五輪でメダルを獲得したことで、中年世代に新たな希望を与えました。
新しい紙幣とキャッシュレス化の進展
また、「新紙幣」の登場は、キャッシュレス化が進行する中での紙幣刷新というトピックを提起しました。2024年に発行予定の新紙幣には、三次元ホログラムなどの最新の偽造防止技術が導入される一方で、キャッシュレス決済が主流となりつつある現代社会において、紙幣の役割がどのように変わっていくのかが注目されています。
ユーモアと風刺が彩る流行語
今年の流行語大賞は、ユーモアと風刺に満ちた言葉が多く選ばれました。「Bling-Bang-Bang-Born」は、ヒップホップユニットCreepy Nutsの楽曲で、アニメ『マッシュル』の影響もあり、若者を中心に大ヒットを記録。「もうええでしょう」は、Netflixのドラマ『地面師たち』から生まれた言葉で、社会問題を風刺するセリフとして話題になりました。
流行語大賞は、その年の社会や文化の動向を一言で切り取る力があります。今年の選出結果は、社会の変化を見事に映し出しており、過去の言葉と比較してもその時代性が如実に現れています。時代の変遷とともに移り変わる言葉たちを見つめることで、私たちは未来の社会をも見通すことができるかもしれません。
[松本 亮太]